目指せ「世界の・・・」国際的に活躍する日本人
January 26th, 2004 by Hitoko Ueyama
トム・クルーズ主演の『ラストサムライ』は私の回りでもかなり評判がいい。友人たちに「ケン・ワタナベって、すっごくクールな俳優ね。素晴しかった。日本でも人気があるの?」などと聞かれたりするのだが、彼がどういう俳優だかよく知らないので、返事に困っている。
「ケン・ワタナベ」を絶賛する声をよく聞くなあと思っていたら、彼は『ゴールデングローブ』賞のベストサポーティングアクターにノミネートされた。賞は惜しくもティム・ロビンスに取られてしまったけれど、こちらの雑誌でも彼の特集が組まれていたりする。いやあ、そんなに彼がいい俳優だとは、これは是非、私も映画を見なくてはいけない。
それにしても、日本で活躍する日本の俳優がハリウッドでも認められるとは、同じ日本人としてもとっても嬉しいことだ。頑張って欲しいと応援したい。
しかし、その彼。ゴシップ好きの私が知っている限りでは、随分前に白血病になって闘病生活をしていた後に、奥さんの浪費が激しくて自己破産。かなり長い間、悲惨な生活を虐げられていたはずである。「あらまあ、可哀相に」なんて人事ながら思っていたのだが、コツコツとやっていれば人生、まんざら捨てたもんじゃない、ということが本当にその通りであるということが、今回のニュースによって証明されたような感じだ。そう思うと、何だかもう人事とは思えずに、私まで嬉しくなって励まされているような気分になる。
これを機に、どーんとハリウッド進出でもなんでも果たして、「世界のワタナベ」として、がばがば稼いで欲しい(奥さん、その際に、もう使い込みはやめてくださいね)。
さて、私のオフィスと同じ階にある、モデル撮影写真を専門にリタッチするオフィスで働く人が「日本からビッグジョブが入って来たんだ。日本の女優のリタッチするんだよ。『ラストサムライ』見た?あれにも出ていたコユーキっていう女優だよ。知ってる?日本人の肌のこととかよく知らないから、君にいろいろとアドバイスを頼むかもしれないよ。よろしくね。」と言ってきた。 その仕事とは、日本やシンガポールなど、アジア向けの『リーヴァイス』のレイディーズ用広告で使用されるポスター写真のリタッチらしい。写真を見せてもらうと、どこかで見たことのあるような顔の女優だった。後で、チェックしたら「小雪」というモデル出身の女優で、確かに『ラストサムライ』に出ている人だ。もう一人、似たような顔のモデルとのツーショット写真ばかりだったが、なかなかよく撮れている写真だと思った。
彼がリタッチをする時は、うちのオフィスのコンピュータを使用することが多く、それから数日後、その写真を撮影した若手カメラマン夫婦やスタッフがうちのオフィスに入り浸たっていた。
「撮影は、ロスだったんだけど、私たちにとっても、とってもいい経験になったわ。コユーキはハリウッド女優以上に女王様気取りだったけどね」とそのカメラマン(妻の方)がいろいろと撮影の裏話を語ってくれた。
ふーん、小雪ちゃん。なかなかやるじゃないの(話しが盛り上がって思わず、スタッフの一人が「She is a major bich.」と口を滑らせていました)。日本でどのぐらいの人気があるのか知らないけれど、撮影の真っただ中に「私、ギャップで買い物したいから、ちょっと行って来る」といきなり姿を消してしまうようなわがままぶりだったとか。そして、彼女が乗っているリムジンの横で、ドアが開く前からお付きの人がぴしっとスタンバイし、マイケル・ジャクソンが使用しているような大きい傘で、紫外線の強いロスの日差しから、小雪のお肌を守っていたらしい。
「彼女の顔はマレーシア人っぽいから、もう少し肌をピンクにしてヒップボーン辺りのラインも細くしなくちゃいけないんだ。日本人は痩せていても腰はしっかりしているよねぇ。そして、ヒップにはもう少し丸みを入れないとね。ああ、やることたくさんで大変、大変!」
なんて、彼は嬉しそうに張り切っていた。彼女が着たジーンズも日本から見本で送られてきていたが、28インチの細身なのに、確かに写真の彼女は腰がちょっと目立っている。そして、お尻はとても貧弱だった。
さて、フィニッシュされたものを見たら、もうびっくり。実物の彼女はどういう感じなのかは知らないが、よくできたリタッチだ。いつも冗談ばかり言っているけど、彼もやっぱりプロだったのだなあ。凄い。
リタッチについては、女優の中には喜ぶ人と、そうでない人がいるらしい。小雪はどうなのかな。
それにしても、遥かニューヨークで彼女の写真がリタッチされているのだから、彼女も「ケン・ワタナベ」に負けず劣らず国際的に頑張っているということは確かなようだ。
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