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  • 突入!コテコテラブと不条理の「オトナワールド」『スパイダーマン・3』

    May 7th, 2007 by Bliss Appledore

    今更だけど、この作品が「子供向け」だって思ってる人って、もういないよネ? 前作にしてアダルトな皆さんへの地位を確立した「スパイダーマン」、今度の新作が向かうのは、コッテコテのラブと不条理に満ちた「オトナワールド」!

    マーベル実写映画界では不動の「有名カップル」になったピーター&メリー・ジェーン。
    そこにカラむのはピーター&メリー・ジェーンの親友ハリーと、今回初登場のピーターの同級生、グウェン。

    前回もちょっと描かれたケド、今度も更に「生活する上での様々な困難が生む、ちょっとしたすれ違いと思い違い」に翻弄されるふたり。

    不評レビューひとつで舞台を降ろされちゃったり、大事な仕事に自分と全く正反対のタイプのライバルが現れちゃったり…こんなん、オトナになってからが長いヒトビトには、大なり小なり「あるある」ってな話ばっかりよネ。

    さすればメリー・ジェーンはハリーを頼り、ピーターは「スパイダーマン」として危機を救ったグウェンが何となく気になって…。

    そこに若さ故のゴーマンと過ちがさらに事態をややこしくして、二人の若きラブ模様は大嵐状態。なーによ、コレって恋愛ドラマだったわけ?

    …ってなラブ模様がてんこ盛り。

    でもって、三部作のトリである今回は、ピーターのトラウマ、そう、あのベンおじさんの死と、ハリーの父ちゃんの死が大きな鍵になってドラマを作ってるのネ。ウン。

    しかも今回は「スーパー・ヴィラン」3キャラを投入しての大盤振る舞いなモンで、原作を知るヒトは「そんな話、どうやってオトすつもり??」って思ったハズ。たぶん(笑)
    実際、あんな風にオトすとは思ってなかったけど、意外によくまとめたなあ、ってカンジ。

    その「スーパー・ヴィラン」っちゅーのはグリーン・ゴブリン、ヴェノム、サンドマンの3キャラ。

    『1』で死んだグリーン・ゴブリン=ハリーの父ちゃんを殺したのはスパイダーマンだ…と信じるハリーが、『2』でスパイダーマンを殺そうとしたのは覚えてるよネ?
    でもって、その時にハリーがスパイダーマンの正体を知ったコトも。

    今回、ファザコン・ハリーはやっぱりピーターを許せなくて、ニュー・ゴブリンとしてまたも復讐を敢行しちゃう…んだケド、ホントは「父ちゃんはピーターの前で自刃しただけで、ハリーは誤解してる」ってのも、大事だから思い出しといて。

    そして、メリー・ジェーンとの仲も上々、スパイダーマンとしてもノリノリのピーターにカラむ新キャラ、ヴェノム。
    コイツは宇宙生物で、宿主に寄生し、宿主の力を増幅し、宿主との同化を望むイキモノなのネ。

    コイツに寄生されたピーターは、漆黒のスパイダー・スーツに身を包み、脱法薬だってここまでは無理だろってレベルで、ヴェノムのパワーをキメまくり。

    でも、世の中そんなにイイコトばかりあるわけもなし、やっぱ大きな落とし穴が…。
    宿主の力を増幅させると同時に、ヴェノムは宿主が持つ「負の感情」も強くしちゃうモンで、ヴェノム=黒いスパイダー・スーツが手放せなくなったピーターは、力におぼれると同時に、心までもダークサイド(笑)に。

    とあるコトをきっかけに「これはイカン」と思ったピーターは、とうとうヴェノムを我が身から剥がすことに成功するケド、偶然にも次の宿主となったのは「お調子コイてたピーター」が貶めた、とある人物…因果応報とはまさにこのコト。

    もうひとりの新キャラ・サンドマンは、映画版では「ベンおじさんを殺した真の犯人」ってコトになっちょりマス。

    重病の娘のために銀行強盗を働いたカドで収監されてたかれ、フリント・マルコは、娘会いたさにとうとう脱獄しちゃう。
    やっと娘の顔は見られたケド、やっぱり犯罪者に安息の地はないってモンで、愛娘が手渡してくれた、かの女の写真入りのロケットを胸に、かれは再び逃げまどうコトに…。

    そして、逃げ込んだ分子分解実験場で事故に遭ってしまったフリントは、娘への愛だけでサンドマンとなって復活、やっぱ愛はスゲーな。

    以上の3キャラに揉まれる「ラブ模様」、映像は前評判通りにものスゴいよ。
    こんなのが出来るからこそ、シルバーサーファー(※)だって実写に出来るんだなあ、って感動するくらい。特にサンドマンが立ち上がるシーン、ここは見所でしてヨ。

    スパイダーマン名物の空中戦闘シーンも、スピード上がりまくりでたーいへん。
    公開前に「チラ見せ」された「ハリーVSピーターの対決」なぞ、速くて速くてもう。ジェットコースターどころか戦闘機なみでございマス。えらいこっちゃ。
    スピードに弱い方は酔わないようにご注意ネ。

    しかーし、実は前作よりも格段にツッコミどころが多いハナシでもありまして(笑)

    特に一番ヒドいのが「ハリーが父ちゃんの死の真相を知る手段」。
    コレはさすがにネー、そーゆートコに寛容なアメリカ人も、思い切り「それはないだろ」ってツッコミ入てたモン。もちろん、わたしも同時にツッコんだ(笑)

    まーまー、そーゆー些末なアレはあるんだケド、やっぱ泣かされたヨ。
    通算6~7回、20分に1回は泣いてた…とオモウ(笑)

    毎回、金言をピーターに与えるベンおじさん&メイおばさんに加えて、サンドマンのピーターに対する告解、そして迎えるクライマックス。

    今回も泣き所満載、サム・ライミがタッブリあなたの涙を絞ってくれるわヨ。
    さ、みなの者、心ゆくまでお泣きなさい。

    ラストシーンのピーター&メリー・ジェーンには賛否両論らしいケド、わたしはあれでいいと思ったヨ。あそこでやりすぎたら、やっぱイカンと思うのネ。あのスンドメには賛成。

    毎回の小さなお約束もキッチリ守ってるから、「スパイディー」コールももちろんアリ。

    変更になったキャストもなく、大家&大家の娘に至るまで、おなじみのキャラでお送りする、豪華映像スペクタクル「スパイダーマンinオトナワールド」、観て損はないヨ。

    NY満喫度 ★★★★★
    恋愛はがゆさ度 ★★★★

    レーティング・ブリPG
    (戦闘シーンはあるケド、流血ほとんどナシ、流血が苦手でも大丈夫。)


    ※シルバーサーファー
    同じくマーベルが誇る看板作品「ファンタスティック4」に出てくる、超有名ヒーロー。
    全身(目玉や口の中まで)が銀色に覆われたヒトの姿で、実は異星人。白銀のロングボードに乗り、宇宙空間をあまねく旅する。強大なコズミック・パワーを駆使する、高潔なキャラとして大人気。
    とにかく全身が銀色なので(=周囲を全て反射するため)、実写化が難しいと言われていた。

    6/15に全米で公開される「ファンタスティック4」の続編、「ファンタスティック4:銀河の危機(原題「Fantastic Four : Rise of the Silver Surfer」)」にて、とうとう実写で登場予定。日本公開は夏~秋の噂。ちなみに、こっちも舞台はNY(笑)

    おなじみの舞台であるNYじゃ「スパイダーマンウィーク」も開催されてたヨ(4/30~5/6)。ちなみに、ピーターが暮らしてるのはクィーンズ(のハズ)。
    作品中も、もちろん「見慣れた場所」がてんこ盛り。各シーンの舞台を判定するのも、NY在住&NY好きにはたまらないオアソビ。

    実は既にソニーが「4~6」の制作企画があることを明らかにしてて、もちろん我らがサム・ライミにもその気はあるっぽくて…断るなんて誰も許さないと思うケド、やっぱ原作ファンとしては、今回のヴェノムの扱いには反発があるだろーネ。

    ホントはヴェノムって、めっちゃマッチョなキャラなのヨ。その昔は映像化の際にはシュワちゃんに、なんてハナシもあったくらいだから。本作中でも一時的にマッチョに描かれているシーンはあるんだけど、「中の人」がマッチョじゃないんで、全体にはやっぱ、細いのよネ。
    おまけにちょっと、扱いがナンだし…サム・ライミはヴェノムが好きじゃないのか? って思うくらい。

    そんなサム・ライミがラブラブなのはサンドマン。何でも『1』から出したかったんですって。
    その思い込みにふさわしく情感タップリ、もとい、ひいきの引き倒しで描かれてマス。

    タイトルロールで過去の話をキッチリ説明しちゃう「おさらい」は、今回もバッチリ。ココのCGはキレイで見応えありましてヨ。

    ブリス・アップルドアのブログはこちら:BliBlo


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