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  • No.2 ティーンが熱烈支持する「トワイライト」。ヴァンパイアとの恋がトレンドに!

    December 1st, 2008 by Eri Kurobe

    ほんっとおおおおおおに、アメリカ人はヴァンパイアが好きだ。

    もしかしてマクドナルドより、アップルパイより、ベースボールよりヴァンパイアが好きかもしれない。そのくらい好きだ。

    まあ、今でも多くの死体が棺桶にいれられて地下に埋められている土地柄のせいかもしれないが、映画でもテレビでも、毎年ヴァンパイアものが作られている。

    ちょっと思い出すヒット作だけでも、10代向けにはサラ・ミッシェル・ゲラーの「バッフィー・ザ・バンパイア・スレイヤー」があったし、ブラック層むけにはウェズリー・スナイプスの「ブレード」もあったし、オタクむけには「アンダーワールド」があり、冒険活劇好きには「ヴァン・ヘルシング」もあったよね。
    ホラー映画のヴァンパイアをいれたら、それこそ枚挙にいとまがないほど。

    そんなにもアメリカのみなさんは、血を吸われたいんでしょうか。
    ヤブ蚊の多い日本では考えられない願望ですね、うふ!

    さてそんなヴァンパイア好きのアメリカで、いま社会現象にもなっている大ヒット映画が「Twilight トワイライト」

    これが目下全米ガールズのハートをわしづかみにしているのだ。
    ステファニー・メイヤー作のヤングアダルト小説「トワイライト」シリーズは、ティーンエイジャーの女の子たちが支持しているベストセラー。
    日本でもすでに邦訳されています。
    11月に公開された映画プレミアに集まったファンのフィーバーぶりは、ニュースでも報道されたほど。

    初の映画化作品は、11月21~23日の北米週末興行で7,055万3,000ドル(約70億円)を稼ぎ、初登場1位に!  
    ジェームス・ボンドを一位の座から引き下ろすという快挙に出やがったのでした。

    さて中身はというと、ヴァンパイアの青春ラブストーリー。

    ヒロインのベラ・スワンは、ちょっぴり学校になじめない孤独な少女。
    雨と霧の多いワシントンに引っ越したベラが、転校先で隣になったのが、美男子のエドワード・カレン。
    どこか謎めいたエドワードに心惹かれるベラだったが、彼はふつうの高校生ではなかった。
    彼はなんとヴァンパイアだったのだ……!


    うわー。少女マンガでありがちな設定じゃん!
    でも超ありがちなだけに、永遠の乙女ちっくパターンというやつか。

    「女流作家によるヴァンパイアのベストセラー小説?
    あーあー。知っているよ、それ、ブラピが出ていたやつじゃん」

    て、それはアン・ライスの「インタビュー・ウィズ・バンパイア」だろう!
    何年前の話だよ。
    今度の作家さんは、ステファニー・メイヤー女史なの!

    思わず記憶の輪廻転生が起きるほど、女性作家と美男ヴァンパイアというのは切ってもきれない間柄のよう。

    で、主人公のヴァンパイア、エドワードを演じるロバート・パティンソンがいまギャルの間で大人気になっているのだ。

    ロバート・パティンソン
    Copyright:2008 Summit Entertainment, LLC.


    あれ、この濃い眉毛に、どこかで見覚えが?

    そうです、じつは「ハリー・ポッター」シリーズのセドリックたんなんでーす!
    もはやファンタジーがお家芸になっちゃっていまーす!

    ハリポタでは死んじゃったセドリックたんですが、じつはヴァンパイアとして復活していたのね。
    ハリー、舞台でハダカになっている場合じゃないぜ。
    ぐずぐずしていると、ロバートにギャル・ファンを持って行かれるぞ!

    そんなロバートくん、ヴァンパイアにしては健康的というか、たくましいスポーツマンにも見えるのだが、きっと最近のヴァンパイアは体格がいいってことなんでしょうね。

    ちなみにこの「トワイライト」では、エドワードの一族は「人間の血を吸わない」菜食主義(というのか?)の吸血鬼なんですよ。

    だから、きっと成長ホルモンを打たれた牛の血とかを飲んでさ、成長ホルモンの作用で大きくなっちゃったんではなかろうか(←ウソ)

    ヒロインは、クリステン・スチュワート。
    SF冒険映画「ザスーラ」に出ていた時のクリステンは気の強いお姉ちゃん役で、はまっていた覚えがある。
    スリムで、かわいらしく、日本人受けするルックスです。

    映画のほうはターゲットが10代ドンズバなので、すみませんが、わたし自身は観る予定もなしです。

    でもエンタメ好きのみなさんは、覚えていて損なし。
    クリステン・スチュワートとロバート・パティンソンは、つぎのハリウッド・ヤング・セレブとしてブレイクするはず。
    どうせ続編も作られるはずだから、今のうちからぜひチェケラウ。

    さらにアダルト向けのヴァンパイアものにもご注目。
    HBOで放映されているシリーズが「True Blood」(トゥルー・ブラッド)

    これはすごいよ、ずばり大人向け。
    これまたヴァンパイアの男性と、人間の女性のラブストーリーが軸になっているのだが、世界設定がかなりユニーク。

    この物語世界では、ヴァンパイアたちは日本製(!)の人工血液を摂取していて、人間の血を吸うことを止めている。
    で、人類とヴァンパイアは不可侵協定に従って共存しているという設定なんですね。

    そんなわけで今までのヴァンパイア物語で、たびたび争点になっていた、
    「そんなにヴァンパイアが強くて、人類を殺しまくっていたら、捕食すべき人類がいなくなって餓死してしまうではないか」
    問題をクリアしているわけです。

    えー、こちらも女性作家シャーレイン・ハリスの「サザン・ヴァンパイア・ミステリーズ」というルイジアナを舞台にしたシリーズが原作。
    日本でも「満月と血とキスと」が出版されています。

    ここでもやはり「美形」+「永遠の命」+「恋」という三大キイワードが、女性好みの王道のよう。

    ついでに「トワイライト」や「アンダーワールド」には人狼の一族が出てくるが、「トゥルー・ブラッド」にも人犬(というのか?)の種族が出てくる。

    どれも世界設定が似ているので、ごっちゃになりやすんだけど、とにかく世間のマジョリティはこぞって吸血鬼と人狼が好きってことなんだろうね。

    しかしこの番組、見どころはそんな甘いもんじゃないのだぜ!
    なんたって「SATC」と「ソプラノズ」のHBOですからね、エロシーンや暴力シーンが多いのだよ!

    ご存じの通りヴァンパイアというのはきわめてセクシャルな幻想でなりたっているもの。
    ヴァンパイアの長く伸びる牙というのは、あきらかに男性器のメタファーであるし、吸血行為というのは性行為を象徴していると考えられるわけだ。

    それを発展させて、この物語世界では、ヴァンパイアの血を人間が飲むと、バイアグラの百倍効果くらいで精力絶倫になるという設定なんですよ(たしかにあり得そうだ、笑)
    だもんで、激しく生々しいセックスシーンがてんこ盛り。

    とてもじゃないけど、家族でDVDを観て楽しむなんて内容ではなくて、お茶の間の空気が固まって居心地悪くなること間違いなしです(笑)

    でも恋愛のほうはきわめてロマンチックで、ヴァンパイアと人間の異人種間ラブ(といっていいのか?)が軸になっている。

    主人公のヴァンパイアはヒューマニスティック(といっていいのか?)で良心的な「いいもん」のヒーロー。
    「エクスカリバー戦記」のスティーブン・モイヤーが演じています。

    ヒロインは人間ながらも、他人の心が読めるという異能の女性、スーキー。
    アンナ・パキンが演じています。
    そういや「X-メン」でも異能少女ローグを演じていたよね。

    「トゥルー・ブラッド」より
    Copyright:2008 HBO, Inc.


    うーむ、こうして見ると、今どきの役者さんはみんなSFだのファンタジー映画だのに出ているから、なんか人間離れした印象になっちゃうよなー。

    ともあれヴァンパイアものでありながら、ありきたりの設定にしていないあたり、さすがはHBO。
    このくらい捻りがあると物語としては非常におもしろいのですが、シリーズ1は既に終了したので、続きは09年までおあずけに。

    それにしても同じモンスターでも半魚人ではあまりリメイクされないし、リメイクされても観たくないもの。
    やっぱり美形が登場するところがヴァンパイアものの強みらしい。

    今までは「ヴァンパイア対人間の闘い」系物語が多かったけれど、ここに来て急に「ヴァンパイアと人間のラブ」が人気になっている米国エンタメ界。

    やはり世相を反映して、異人種間の対立よりは対話ということか。

    ブームに乗ってヴァンパイアにラブしちゃったみなさんは、ぜひこの際献血に行ってみるのはどうでしょう?(←違う!)

    黒部エリのホームページはこちら
    ブログ「エリぞうのNY通信」はこちら


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