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  • アメリカで、猫を飼う。 No.1 『わが家のアダプション<その1>』

    December 1st, 2008 by Bliss Appledore

    猫を亡くしたことでできた心の穴は、猫でしか、いやせない。

    …という名言が、猫飼いの間にはある。
    わたしもまた、その名言をかみしめることになった、猫飼いのひとり。

    2007年の10月に、日本から一緒にやって来た愛猫(享年12歳)を亡くして数ヶ月後の、真冬。
    四十九日を終えてしばらくの間、うんと考えた結果、やっぱり、わが家に猫を迎えることにした。

    亡くした猫にしてやれなかった分まで、自分に縁がある猫を幸せにしてやりたい…と、そう思ったから。

    ペット・シェルターによる、アダプション推進キャンペーン。里親を待つ犬を抱く「自由の女神」。さて、アメリカで猫を飼う場合、日本と同様に「購入する」「譲ってもらう」といった方法の他にも、ポピュラーな「猫との出会い」がある。
    それが、『ペット・シェルターで「アダプション」する』こと。

    「ペット・シェルター」は、非営利の団体や組織が運営している、「ペットの保護団体」のことだ。
    その規模は大小様々で、民家を改造して運営しているところもあれば、大きな建物全部を使って運営しているところもある。

    職員やボランティアで組織されたかれらは、野良をはじめ、捨てられたり、虐待されていたり、事故などで飼い主を亡くしたり、もしくは飼い主の事情で手放された動物を引き取り、保護しながら里親を探し、本当の幸せが得られる家庭に、養子縁組をする。
    <Photo : Mayor’s Alliance for NYC’s Animals

    「アダプション」は「養子縁組」という意味で、人間の場合にも使われる言葉。
    なので、動物の里親もまた、「養子縁組」というわけ。

    つまり、動物と一緒に暮らすなら、わが子として全てにきちんと責任を持ちなさい、という意味なのだ。
    この言葉は、「里親」よりも重みがあっていいと思う。

    猫を再びわが家に迎えようと決意した時、わが家ではそのいくつかの方法のうち、『ペット・シェルターから「アダプション」することを選んだ。

    アダプションの進め方は、団体毎に登録の方法やポリシーが異なるが、わたしの場合は…ということで、話をしていこう。

    ペット・シェルターで里親候補と面会する仔猫。 Photo : pixelconscious


    わが家がまずやってみたのは、「Petfinder」を覗くことだった。
    ここでは様々な条件を入力し、自分の居住地域に近いシェルターに入所中の動物を見つけることができるのだ。

    登録がある動物は犬猫だけではなく、鳥、兎、齧歯類、爬虫類、馬までがいて、その年齢も様々。
    郵便番号を入力して、近所に存在するシェルターを検索することもできる(注1)。

    これはと思った団体に、公式ウェブサイトがあるなら、そこを訪ねると話は早い。
    そこでは、団体のポリシーや活動内容などとともに(注2)、入所中の動物を紹介していることが多いので、そのリストをチェックすることができるからだ。

    もしも、既に自分がよしと判断した団体を知っている場合、先に登録をして職員と顔見知りになっておくのもいい。

    特に、引き取り希望が多い仔猫の場合(注3)、入所して翌日には養子縁組されてしまうことも珍しくないので、ウェブサイトに掲載しない、というシェルターが多い。

    そんな時も、職員から直接に紹介してもらえば確実、かつ最も早いのだ。

    現にわたしは、職員と顔なじみになっておき、こちらの希望をしっかりと伝えておいたので、入所したての仔猫の情報をいち早く教えてもらうことができた。

    この「アダプション」をするにあたっては、費用がかかる。

    わたしが登録したシェルターは、犬も猫も合わせて数十頭が入所している大きめのところだ。
    団体所属の職員さんを含む10名前後が、いつも働いている。

    入所中の動物たちにとって欠かせない、快適で健康的な入所生活をまかなうもののひとつが、「アダプション・フィー」と呼ばれる、アダプションに際して里親が払うお金だ。

    「寄付」という名目なので、金額は任意で設定することができるが、その最低ラインは決まっており、上記の団体の場合、「猫・90ドル、犬・200ドル」となっている。

    犬の場合、大型でも小型でも金額は同じだが、毎日の散歩などの重労働系の世話が必要なため、猫より高価になるようだ。

    個人のボランティアが運営している組織の場合、もう少し安価な場合もある。

    里親探しイベントで、里親との出会いを待つ猫。ところで、ペットが飼えない事情の人でも、ペット・シェルターでペットのスポンサーになれることができるのを、ご存じだろうか?<Photo : Puck Phorography

    団体によっては、「ドネーション(寄付)」によるスポンサー制度…というのをやっている。
    これは、気に入った子に対して、指定額のドネーションをすることで、その子の「スポンサー」になることができる…というもの。

    わたしが登録した団体では、猫一匹につき25ドルと、さほど高額ではなかった(犬は50ドル)。

    この団体の場合、その子の履歴と写真を送ってもらえて、もしも将来アダプションをされたなら、いつ、どこの子になったのかを、差し支えのない範囲で教えてくれる。

    もちろん、団体そのものに対して寄付をすることもできる。
    たいていの団体の場合、現金で寄付をすると税金の控除対象になるため、無駄に税金をとられるよりも、ずっと気分がいい(笑)

    現金でも個人のチェックでも受け付けているはずなので、興味のある方は、まず一度、希望の団体へ連絡を取ってみて欲しい。
    中には、ウィッシュリストをウェブサイトに掲載し、日用品、文房具や金券などを募集している団体もある。家に眠っている不要品にも、意外なニーズがあるものなのだ。

    現在、わが家には二匹の猫がいる。
    両方とも、同じシェルターからアダプションした子たちだ。
    この子たちに出会い、そして実際に家に来てもらうまでの色々、そして、生活する上での色々を、次回から話してみよう。

    注1:シェルターでの里親募集の他にも、街角やイベント、大手のペットショップなどで、実際に動物を連れた「里親探しキャンペーン」を開催していることが多い。
    また、提携している獣医の待合室に、入所中のペットの情報をおさめたファイルを置いたりもするので、最寄りの獣医にシェルターを紹介してもらうのも、ひとつのやり方。

    ただ、ひとつ注意したいのは、その団体が「自分で行ける範囲の地域、または居住区内にある」こと。養子縁組したい子がいても、その子との距離があまりに離れていては、何かと困難がつきまとうからだ。
    また、居住区内でない(=遠方の)場合、団体側から登録を断られることもある。

    注2:経験上、そういった広報の部分がしっかりとしていない団体は、残念ながらあまりおすすめできない。ウェブサイトがない場合でも、電話で問い合わせをした時の応答などで、判断ができる。対応が悪い場合は、おおむね、団体としてもイマイチ…というわけ。
    一般向けに施設を開放している日(週末など)があることが殆どなので、まずは実際に訪ねてみるのも悪くない。

    注3:仔猫の引き取りは非常に条件が厳しいので、過去に一度でも仔猫を育てた経験がなかったりすると、場合によっては、団体側から断られる場合もある。
    これは団体毎のポリシーによるものなので、詳細は団体に確認してほしい。

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    One Response to “アメリカで、猫を飼う。 No.1 『わが家のアダプション<その1>』”

    1. アメリカで、猫を飼う。No.6 『わが家のアダプション<その6>』 | NY Niche Says:

      [...] 「その1」でも説明したが、ペットシェルターの大きな活動資金源に「アダプションフィー」がある。 読んで字のごとく、シェルターから動物をアダプションした際に「寄付」という名 [...]

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